2022/08/05
新型コロナウイルスの影響で、抗菌加工の製品に注目が集まっています。感染症対策に効果があることはイメージできますが、具体的な特徴までは分からないという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回の記事では、抗菌加工の定義や仕組み、具体的な効果などを分かりやすく解説します。抗菌加工製品の購入を検討している方は、ぜひ参考にして下さい。
目次
抗菌加工とは?
抗菌加工は、「加工されていない製品の表面と比較し、細菌の増殖割合が100分の1以下(抗菌活性値2以上)であること」とJISによって定義されています。この条件を満たす時に、その製品に抗菌効果があると言えます。
細菌が増えにくいようにしているのが抗菌加工です。抗菌と似た言葉に「滅菌」や「殺菌」、「除菌」などがありますが、これらは菌を減らしたり、死滅させたりすることを指します。
それに対して抗菌は、細菌を減らすことは保証されていません。あくまでも、今ある細菌が増えにくくするのが抗菌です。混同されがちな言葉の定義は、下記の記事で詳しく解説しています。
身近な抗菌加工の製品例
以前は、まな板や包丁などのキッチン用品、シーツや肌着などの繊維製品が主な抗菌加工製品でした。現在では、幅広い分野で様々な抗菌加工製品が販売されています。ここでは、家庭でも特に馴染みのある製品を紹介します。
分野 | 代表的な製品例 |
キッチン用品 | まな板、包丁、スポンジ、流し三角コーナー、ゴミ箱、弁当箱など |
繊維製品 | シーツ、肌着、下着、靴下、ふきん、カーテン、カーペットなど |
家電 | 洗濯機、掃除機、冷蔵庫、空気清浄機、炊飯器、食器洗浄乾燥機 |
住宅建材 | 床材、クロス、タイル、塗装材 |
バス・トイレ用品 | バスマット、トイレブラシ、シャンプーなどのボトル類など |
日用品 | 歯ブラシ、カミソリ、マスク、靴の中敷など |
文具 | ボールペン、シャープぺん、鉛筆、消しゴムなど |
その他、抗菌加工された壁紙やシートも販売されています。シートは貼り付けるだけで抗菌加工できるので非常に便利です。ドアノブやスイッチなど、触れる機会が多い場所にシートを貼り付ければ、細菌の増殖を抑えられます。
抗菌加工製品の試験方法
一部の関係業界団体では、抗菌加工製品の効果や持続性をテストするために、その試験方法を定めています。団体によって方法や評価基準は異なりますが、主に「抗菌効果」「持続性」「安全性」の3つを確認するケースが多いです。
抗菌効果を評価する方法
抗菌加工製品の抗菌効果をテストする際は、「フィルム密着法」や「滴下法」などの方法が採用されています。
持続性を評価する方法
抗菌力の持続性をテストする際は、「水浸漬試験や「耐光試験」、「洗濯試験」などが採用されています。
安全性を確認する方法
抗菌加工製品の安全性を確認する際は、「急性経口毒性試験」や「皮膚刺激性試験」、「変異原性試験」などが採用されていますが、各団体によって試験項目に違いがあります。
現状、各関係業界団体によって試験方法と評価基準は異なります。そのため、抗菌加工製品によって抗菌の効果や持続性、安全性に少なからず差があることを念頭に置いておきましょう。
抗菌剤の種類
抗菌加工製品に使われている抗菌剤は、原体で250種類程度あると言われています。大きく分けると、「無機系抗菌剤」「有機系抗菌剤」「天然物抗菌剤」「ハイブリット系抗菌剤」の4種類です。ここでは、抗菌剤の種類による特徴を解説します。
①無機系抗菌剤
無機系抗菌剤は、抗菌性を発揮する金属を用いたものです。担体と呼ばれる入れ物に金属を入れ、その成分を徐々に放出することで抗菌効果を発揮させます。
無機系抗菌剤は、耐熱性や耐薬品性に優れているため、プラスチック・樹脂各種、セラミックス、化学繊維、タイル、塗料や接着剤とも相性が良いです。
無機系抗菌剤の特徴は以下の通りです。
- 耐熱性に優れている(〜600℃)
- 加工しやすい
- 抗菌スペクトルが広い
- 人体への安全性が高い
- 耐久性に優れている
- 加熱しても有毒ガスが出ない
- 有機系に比べて量あたりの効果は出にくい
抗菌スペクトルが広いとは、効果を発揮する菌の種類が多いという意味です。代表的な無機系抗菌剤として、銀が挙げられます。銀イオンの除菌・抗菌効果が確認されているウイルスや細菌は以下の通りです。
- 一般的なコロナウイルス
- インフルエンザウイルス
- O-157
- 大腸菌
- 真菌類(カンジダ・アスベルギルス・水虫菌など)
また、銀イオンは花粉やハウスダスト、消臭への効果もあります。そのため、家庭では馴染みのある抗菌剤です。
②有機系抗菌剤
有機系抗菌剤は多種多様で、様々な系統の薬剤があります。特定の用途や細菌に特化している抗菌剤も多いですが、家庭ではあまり馴染みのない抗菌剤です。有機系抗菌剤として、エチルアルコールや次亜塩素ナトリウムなどが挙げられます
有機系抗菌剤の特徴は以下の通りです。
- 種類が豊富
- 無機系に比べて少量でも効果が出る
- コストが安い
- 耐熱性が低い
- 即効性はあるが効果の持続期間が短い
- 抗菌スペクトルが狭いものが多い
- 耐性菌が発現しやすい
③ハイブリット系抗菌剤
ハイブリット系抗菌剤は、無機系抗菌剤と有機系抗菌剤の特徴を活用したものです。無機系は耐熱性が高く、有機系は種類が豊富で、少量でも細菌やウイルスに対応できるという特徴があります。
有機系抗菌剤は、耐熱性や耐光性に劣っているものがあり、薬剤の効果がどうしても外的条件に左右されてしまいます。こうした点を補うのがハイブリット系抗菌剤です。
また、有機系抗菌剤を無機系抗菌剤のように、徐々に効果を放出させる「徐放」の機能を持たせるために、ハイブリット型にする場合もあります。また、ハイブリット型にすることで、抗菌効果が有機系よりも持続するようになります。
④天然物系抗菌剤
天然物系抗菌剤は、近年注目されているタイプです。天然物由来で馴染みのある物質が多いですが、有機系抗菌剤と似た弱点を持ちます。ただし、有機系抗菌剤よりも安全性が高いです。
天然物系抗菌剤の特徴は以下の通りです。
- 比較的安全性が高い
- 耐熱性が低い
- 効果の持続期間が短い
- 抗菌スペクトルが狭いものが多い
- 耐性菌が発現しやすい
金属のプロが作ったコウキングとは?
コウキングは、鉄とマグネシウムを表面に付着させ、酸化還元反応を利用した抗菌剤です。コウキングで使用されている成分は、全て食品添加物で構成されています。安全・安心なので、お子様がいるご家庭でも心配ありません。
ドアノブやスイッチ、窓、サッシ、手すりなど、人の手が触れやすい場所全てにお使い頂けます。もちろん、飲食店やホテル、アミューズメントパークや病院など、ご家庭以外でも使用可能です。
新型コロナウイルス対策にも効果を発揮します。コウキングとウイルスを24時間接触させて計測したところ、ウイルス減少率は驚異の99.6%。「抗菌・抗ウイルス対策をしたいけど、業者に依頼すると費用が高すぎる」「毎日の消毒する手間を省きたい」「市販の抗菌剤は効果が短すぎる」とお悩みの方におすすめです。
コウキングの効果は3〜5年間持続します。SIAAマークも取得済みで、信頼性も高いです。ぜひこの機会に、コウキングの購入を検討してみてはいかがでしょうか。
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※SIAAマークとは?
抗菌製品技術協議会(SIAA)の会員が、安全性と性能基準を満たす抗菌・抗カビ・抗ウイルス加工製品に表示できる自己認証マーク。飛行機や鉄道、お寿司カバー、ショッピングカートなど、幅広くSIAAマークが表示されています。
SIAAマークは、以下の3つの基準を満たす必要があります。
抗菌性:抗菌加工されていない製品の表面と比較し、細菌の増殖割合が100分の1以下であり、耐久性試験後も抗菌効果が確認されること。
安全性:SIAAが独自に決めた安全性基準を満たしていること。
適切な表示:抗菌剤の種類、加工部位を明示していること。