除菌・ウイルス除去に効果的なPHMBとは?用途やメリットを詳しく解説!

2022/08/10

近年、コロナ禍の影響で、消毒や除菌、ウイルス除去に対するニーズが高まっています。しかし、消毒効果の高い消毒剤は、刺激性や毒性が高くなる傾向がありました。消毒剤として多く出回っているアルコールも刺激性が高く、人によっては肌トラブルを引き起こすこともあります。

そのような状況から低刺激で消毒効果の高いPHMBが注目されています。今回の記事では、PHMBの用途や使用用途、メリットなどを詳しく解説します。刺激の少ない消毒剤を探している方は、ぜひ参考にしてください。

PHMBとは?

PHMBとは

PHMBとは、ポリヘキサメチレンビグアナイドという物質の略語です。PHMBは除菌・ウイルス除去の力が非常に強く、大腸菌や黄色ぶどう球菌、インフルエンザ、そして毒性の強い鳥インフルエンザウイルスも除去することができます。

また、最近では新型コロナウイルスの対策にも使用されるようになりました。その他、人体への安全性が高い点もPHMBの特性です。そのため、様々な用途で使用されています。家庭でも使用可能で、「消毒効果が欲しいけど、安全性も重視したい」という場合におすすめです。

下記では、除菌の代表的な成分の特徴をまとめた表です。除菌の代表的な成分として、アルコール、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸水とPHMBを比較しています。

 

アルコール

次亜塩素酸ナトリウム

次亜塩素酸水

PHMB

除菌力

一部の菌に効果なし

ほぼ全ての菌に効果あり

ほぼ全ての菌に効果あり

ほぼ全ての菌に効果あり

抗菌力

×

瞬間的

数十分〜数時間

×

瞬間的

数日〜1週間以上

消臭力

×

臭い菌に反応しない

臭い菌に反応する

臭い菌に反応する

臭い菌に反応する

濡れている場所

×

濃度が低くなると効果減

水中でも効果持続

水中でも効果持続

水中でも効果持続

皮脂・汚れ

皮脂・汚れに反応すると効果減

皮脂・汚れに反応すると効果減

×

皮脂・汚れに反応すると著しく効果減

皮脂・汚れに関係なく効果を発揮・持続

毒性

タンパク質を溶かす皮膚刺激あり

タンパク質を溶かす皮膚刺激あり

ほぼ無し

ほぼ無し

臭い

×

刺激臭

×

強烈な塩素臭

ほぼ無し

ほぼ無し

備考

・引火する恐れあり

・ゴム製・合成樹脂などは変質する

・金属を腐食させる

・布地は使用不可

・混ぜるな危険

・金属を腐食させる

・布地使用不可

水に濡れても良い物体には材質を選ばず使用できる

 

PHMBの主な用途

コンタクトレンズの消毒液

除菌・ウイルス除去の力が強いだけでなく、人体への安全性も高いのがPHMBの特性です。現在、PHMBは世界30ヵ国以上で殺菌剤として使用されていますが、日本では幅広い場面で消毒剤として使用されています。下記では、PHMBの主な用途を3つ紹介します。

食品加工工場・酒造工場

様々な用途がありますが、まず一つ目に食品加工工場や酒造工場が挙げられます。人の口に入るものを扱う向上であるため、当然ながら高い除菌力が必要です。しかし、高い除菌力のある消毒剤であっても、人体に悪影響を及ぼしたり、刺激が強すぎたりする消毒剤は使用できません。

高い消毒性能と安全性を兼ね備えているからこそ、PHMBは食品加工工場や酒造向上に使用できます。

②水のかかるアトラクション

二つ目の用途として、テーマパークにある水のかかるアトラクションが挙げられます。一度は水のかかるアトラクションで、ずぶ濡れになった経験がある方は多いでしょう。この水を消毒するためにも、PHMBが使用されています。

アトラクションは様々な人が乗るため、刺激のある消毒剤だと、過敏症を起こしてしまう場合があります。水がかかるアトラクションに乗っても大丈夫なのは、PHMBが人体への害を与えずに、消毒性能を発揮しているからです。

③コンタクトレンズの消毒液

三つ目の用途は、コンタクトレンズの消毒液です。この用途は、PHMBの安全性を示す例と言えます。コンタクトレンズは肌よりも敏感で、汚れていると目の表面の角膜を傷つけてしまいます。傷ついた角膜に細菌などが入ると、細菌性角膜炎を引き起こします。先進国で細菌性角膜炎になるトップの原因はコンタクトレンズからによる感染です。

つまり、コンタクトレンズの消毒は非常に重要であると言えます。また、目に入れるものなので、刺激がないことも重要です。PHMBはコンタクトレンズの消毒液に使用されていることから、目に入れても痛くないほど刺激が少ないことが分かります。

その他にも、除菌するためのスプレーやウェットティッシュにもPHMBは使われています。ほとんどの方が聞いたことのない物質ですが、私たちの身の回りで非常に重要な役割をしている成分です。

家庭でPHMBを使用する方法

PHMBの用途

上記では、PHMBの主な用途を紹介しましたが、家庭用として購入することも可能です。PHMBは家庭内のあらゆる場所に使用できます。消毒や除菌をする時に、アルコールを使う方は多いでしょう。

アルコールは簡単に手に入れられる上、価格も安いです。しかし、刺激が強く、使用するものによっては傷めてしまう可能性があります。それに対して、PHMBは刺激が弱いため、脱色の可能性があるような布や木製品などにも使用できます。

ただし、水ジミになる可能性が高い革製品や絹に使用する場合は、注意が必要です。全ての製品が100%脱色しないわけではないので、大切なものを消毒する時は一度目立たない場所に消毒液をつけてみて、トラブルがないか確認してから使用しましょう。

また、PHMBは人体に悪影響を与えないため、小さなお子様がいるご家庭でも使用することができます。さらにPHMBは、トイレや浴室、キッチンの除菌にも使用可能で、水回りであっても消毒効果をしっかり発揮してくれます。

アルコールの場合だと、水回りに使用した時に濃度が下がってしまい、十分な消毒効果を発揮できません。その他、マスクの消毒にもPHMBが有効であることが分かっています。アルコールだと匂いが気になったり、皮膚が荒れてしまう可能性があります。しかし、PHMBであれば刺激がない上、無臭であるため、安心して使用できます。

  • ・机や椅子など日常生活で使う機会の多いもの
  • ・ドアノブやスイッチ、手すりなど手が多く触れる部分
  • ・おもちゃ、遊具、ぬいぐるみなどの子供用品
  • ・ソファー、カーペット、カーテンなどの布製品
  • ・手指

PHMBのメリット

PHMBは除菌・ウイルス除去の力が強く、人体への安全性も高いのが大きな魅力です。下記では、PHMBのメリットを詳しく解説します。

・除菌・除ウイルスの力が高い

インフルエンザよりも毒性が強いとされる、鳥インフルエンザに対しても効果を発揮します。

・安全性が高い

安全性が高く、人体への悪影響がありません。非刺激性である上、ほぼ無臭であることから様々な用途で使用できます。

・汚れがあっても効果が持続する

皮脂や汚れがあってもPHMBの効果は低下しません。散布した箇所の表面に付着し、除菌・ウイルス除去の力が持続します。

・お湯の中でも効果を発揮する

お湯の中でも効果を発揮するのもPHMBの特性です。120℃まで効果は安定します。また、ハーブ湯や白湯などの浴槽水にも使用できます。

・素材を傷めない

金属やゴム、木材にPHMBを使用しても、ほとんど傷むことがありません。そのため、機械設備や配管などの施設機器類にも使用できます。

効果を持続させたい場合はコウキングがおすすめ!

コウキング

金属のプロが作った「コウキング」という抗菌・抗ウイルス剤もあります。 抗菌コーティングを行うと、細菌やウイルスの増殖を抑えることが可能です。

ドアノブやスイッチなど、人の手が触れやすいどんな場所にも使用できます。 コウキングはもともと事業者の方向けに開発した商品であるため、1回の塗布で抗菌効果が3〜5年と、市販の抗菌グッズよりも長持ちします。

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