2023/02/25
よく目にする抗菌加工製品・グッズの抗菌について、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
また、仕組みについてもいまいち想像が付かない方もいらっしゃると思います。
そこで本記事では、抗菌の仕組みやメリット・デメリット、抗菌加工製品・グッズの選び方についてご紹介します。
目次
抗菌とは?
抗菌は「細菌の増殖を抑制すること」と定義されているため、殺菌や滅菌とは違うものであることが分かります。
抗菌加工製品は、製品の表面に菌の繁殖を抑える物質をコーティングし、抗菌剤を製品そのものに配合して細菌が増えるのを防いでいます。
抗菌と混同しやすい言葉
除菌
除菌はある物質または限られた空間から微生物を除去することをいいます。
たとえば、洗剤を使って細菌を洗い流すことや、フィルターろ過により菌を取り除くことなどです。
消毒
消毒は微生物のうち、病原性のあるのもをすべて殺滅・除去してしまうことをいいます。
しかし、消毒は「病原性のある」微生物に対する処理になるため、すべての細菌を殺滅・除去するわけではありません。
消毒としてよく知られているのは、加熱消毒やエタノールなどでの洗浄消毒です。
殺菌
殺菌は微生物を死滅させることです。
細菌を完全に死滅させることを意味である「滅菌」に対し、「殺菌」は細菌をどの程度死滅させるのかは定義されていません。
処理方法は、滅菌と同じく加熱や放射線照射、オゾンによる燻蒸殺菌などになります。
滅菌
滅菌は、微生物を完全に死滅させることです、
火や蒸気、オーブンなどを使って加熱し、放射線を照射することで、製品表面に付着した細菌を完全に死滅・除去することが可能です。
防カビ
防カビは、カビの繁殖を防止するものと定義されています。(一部のカビを除く)
カビは「真菌類」という分類にあたる生物になり、細菌類とは細胞構造が全く違います。
よって、細菌の繁殖を抑える効果はあまり期待できません。
抗菌加工製品・グッズの仕組み
抗菌加工製品・グッズをよく目にすることがありますが、どのような仕組みか分からない方も多いのではいでしょうか。
以下では、仕組みについてご説明していきます。
<抗菌加工製品・グッズの例>
|
抗菌作用のある物質が素材に練り込まれている
まな板は、ポリエチレンというプラスチックの樹脂でできています。この中に着色剤・安定剤・抗菌剤を練り込み、菌を不活性化させます。
練り込まれるため、人体や健康には影響ありません。
光触媒効果による抗菌
光触媒が持っている抗菌・抗ウイルスは、さまざまな種類の菌やウイルスに効果があります。
光触媒を塗装したものに新型コロナウイルスを付着させて光を当てると、1時間で99%以上のウイルスが減少したと実証されています。
主な成分である酸化チタンは、食品や化粧品などにも使用されており、触れたり舐めたりしても人体に影響はありません。
抗菌加工のメリット
以下では抗菌加工の気になるメリットについてご紹介します。
感染症対策になる
抗菌加工をすると、99%以上のウイルス・菌を削除できると検査で証明されています空気の中の菌やウイルスが抗菌加工に触れると、分解するため、空気清浄機のように空気を綺麗にする役割があります。感染症対策にも効果的です。
毎日の消毒作業が不要
抗菌加工を行うと、接触やくしゃみ・咳からの飛沫によりついた菌・ウイルスも、分解して死滅させことができます。そのため、こまめな消毒作業の手間を省けます。
沢山の人が出入りする飲食店やフードコートなどでは、人が入れ替わるたびに消毒作業をおこなうのは手間と労力がかかりますが、抗菌加工すると負担が軽減されます。
人体への影響が少ない
抗菌加工で使われている液体は、施工箇所や人体へ影響を与えません。
そのため、お年寄りや小さい子どものいる家庭でも安心です。
消毒液の場合は刺激があるため、万が一口に入ってしまったときには体調を崩す可能性があります。その一方で、抗菌加工の場合は食品衛生法に適合しているため、触れたり舐めたりしてた場合でも安心です。
小さなお子さんが抗菌加工されている壁や床、遊具を舐めてしまったとしても、身体への影響はないため安心できます。
抗菌加工のデメリット・注意点
以下では、抗菌加工のデメリットや注意点について紹介します。
表面が汚れていると効果が発揮されない
抗菌は、抗菌剤の表面に形成される活性酸素によって作用します。菌が直接抗菌剤に接触しない限り不活性化しません。
抗菌加工が施されていても、油や油分などで表面が汚れていると抗菌効果が発揮されませんので注意してください。
コストがかかる可能性がある
製品に抗菌作用のある物質を練り込ませると、その分のコストがかかってしまう場合があります。
今の日本では抗菌についての規制が弱く、過去に大きな問題や事故も発生していないため、わざわざコストをかけて抗菌性を高めようというところも少ない傾向にあります。
抗菌加工は意味がない?効果が実証された抗菌加工製品・グッズの選び方
効果が実証されている抗菌加工製品・グッズの選び方をご紹介します。商品を選ぶ際の参考にしてみてください。
SIAAマークが付いているものを選ぶ
SIAAマークは、抗菌製品技術協議会が制定した抗菌のシンボルマークです。
「抗菌性」「安全性」「適切な表示」の3つの基準を満たした製品に表示されます。
抗菌性の合格基準は、抗菌加工されていない製品の表面と比較し、「細菌の増殖割合が100分の1以下」「耐久性試験後も抗菌効果が確認される」など、国際標準ISO22196に準じて実施された試験の結果にもとづいて判定されます。
安全性の合格基準は、SIAAが独自に決めた安全性基準を満たしていることです。
また、適切な表示の合格基準は、抗菌剤の種類、加工部位を明示していることになります。
SIAAマークについての詳細は、以下をご覧ください。
SIAAマークとは?概要や取得方法、取得の条件について解説!
SEKマークが付いているものを選ぶ
SEKマークは、一般社団法人繊維評価技術協議会が実施する認証制度(業界自主基準)です。
抗菌防臭加工だけでなく、制菌加工や光触媒抗菌加工などさまざまなマークがあります。
評価方法・基準、安全性などに自主基準を設けています。
衛生用品抗菌自主基準 抗菌マークが付いているものを選ぶ
抗菌マークは、日本衛生材料工業連合会によるもので、衛生用品に使用されます。
抗菌性能基準は、日衛連が定める適切な抗菌性能試験で製品の抗菌性能を公的または日衛連で認定された第三者機関へ委託することで、抗菌性能基準を満たしていることを確認しなければいけません。
安全性基準は、抗菌剤メーカーからの安全性データまたは自社データによって製品の安全性を確認します。
「コウキング」はプロ仕様の抗菌コーティングが自分でできる!
抗菌加工をお考えの方は、金属のプロが作った抗菌・抗ウイルス剤の「コウキング」をご検討ください!
コウキングはSIAAマークを取得しており、小さなお子さんや高齢者がいても安心して使用することができます。
鉄とマグネシウムを表面に付着させて酸化還元反応を利用しているため、効果が3〜5年と非常に長持ち。
プロ仕様の抗菌コーティングを自分でおこないたい方は、ぜひ一度試してみてくださいね!
購入はこちら